古い物好き
歳をとっていくっていうのは
どう着飾っても出せない魅力があると思うんです。
あぁ、なんかいいなぁ。って思うこと、
誰にでもあると思うんだけど私は
「この鍋結婚した時に買ったからなぁ」って
言葉とか、すごくいいなぁと思う。
30年使ってる焦げた鍋とか
糸のほつれたアイロン台とか
傷付いたタンスとか
色あせたミシンとか。
楽しいときも、辛いときもずっとそこにあった物って
私の知らない時間がたくさん詰まっていていいなぁと思う。
年季は、作れないからいいなと思う。
ひとりひとり違うからいいなと思う。
同じものはひとつとしてないものねぇ
私は作られた物じゃなくて
個性とか自然体なものに惹かれる。
ポツンと一軒家を見ると
年季の入ったお家で不便に暮らすお年寄りに
いつも密かに憧れる。
絶対なれないもの。
でも私も、私なりに物を大切にして生きていきたいなとは思いますよ。
いま手元にある鍋は、ずっとずっと使っていきたいなと思いますよ。
将来は、娘に「この鍋こげこげやん!」って言われたいのですよ。