終わりかけの冬の朝
6時10分、家を出る。
ほんの少し前までこの時間は
ほとんど夜みたいな朝だったのに、と思って
嬉しいような寂しいような気持ちになる。
そういえば、水道のお湯が出やすくなったし
庭の梅の花がほころんだ。
季節がまた変わろうとしている。
冬の朝はとっても静か。
人も、鳥も、虫もみんな眠っている。
(果たして眠っているのかは知らないけど)
イヤホンからは決して流れない
しいんとした音がたしかに聞こえてくる。
きっと、静かな朝は私を安心させてくれる。
月は、夜よりずっと優しくそこにあって
満ちていくのか欠けていくのか分からない今日の半月も、いつか必ず満ちて、欠けていく。
その揺るぎない周期が
ときのながれ、をそっと知らせてくれるから、
私はまた安心する。
必ず陽が昇ることも、
川の水が流れることも、
月が満ち欠けすることも知っているから
その確かな変化に安心する。
早くあたたかくなってほしいのに、
今朝もすっかり明るくなったことを残念がる。
その度に、来年の冬を想像して
1年後の自分はどんな風か考える。
きっと、いろんな楽しみがある。
いちにち、いちにち、ですね。